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2021.12.08

Today’s JOHOKU vol.253

FLIPの活動で、「財政教育」プログラムを実施しました。

講師をお願いしたのは、中国財務局に勤めておられ、本校卒業生(34回生)でもある泊野洋治さんです。

内容は「財務大臣になったつもりで日本の予算を考えること」です。

まずは、現在の日本の財政状況について説明を受けました。

 

今回参加したFLIPのメンバーは、高校2年・高校1年・中学1年生。

財政の学習をすでに一通り終えている高校生と、まったく習っていない中学生が混ざっています。

中学1年生には少し難しい話もあったかもしれませんが、何とか理解しようと聞き入っていました。

財政の説明を受けた後、「どんな国にしたいか」「そのためにはどんなお金の使い方をすればよいか」などを個人で考えます。

自分で国の行く末を考えるなんて、なかなかない経験です。

一人一人が自分の理想とする国を頭に描きながら、それを実現するための策を考えていました。

個人ワークの後は、グループに分かれて国のビジョンと予算配分を考えました。

もちろんそれぞれのグループを異なる学年で編成しました。

高校生が話し合いをリードしながらも、中学1年生も積極的に意見を述べ、時には激論になることも。

中国財務局の方からヒントを得ながら、それぞれの理想を形にしていきました。

最後にグループごとの発表。

予算ボードに実際のお金の配分をシミュレーションしながら発表しました。

例えば・・・

・エアコン税の導入によって税収をアップさせる。

・たばこ税をさらに増やして税収をアップさせる。

・定年の年齢を75歳に上げて、社会保障費を節約する。

 

生徒ならではの視点・考え方で、いろんなアイディアが出てきました。

実際に予算の配分を考える際には、何かを増やそうと思ったら何かを減らさなければならないという考え方が大切です。トレードオフに配慮しながらより良い予算案を作るにはどうすればよいか、その部分で試行錯誤したようでした。

 

今回の活動を通して、高校生と中学生を混合することによる学びの大きさに改めて気づかされました。

最初はグループの話し合いに参加しようとしなかった中学1年生が、グループワークの最後には自分の意見を主張するようになったのです。中学1年生でも自由に発言でき、話に参加しやすい空気を、高校生が作ってくれたからだと思います。

高校生が中学生を学びに引き込みながら、グループでの活動をより充実したものに高めていく。

この「協同学習」こそ、FLIPの目指す学びです。

 

今後も異学年交流を通して、よりよい学びを生み出す活動ができるよう取り組んでいきたいと思います。

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