校長室だより

2022.04.07

令和4年度 1学期 始業式 校長あいさつ

 皆さんお早うございます。令和4年新しい年度の始まりです。本日皆さんが元気で学校登校してきたことは素晴らしいことです。まずそのことを喜びましょう。新しい学年で、一人一人がよりよくなろうという今の気持ちを大切にして過ごしてほしいものです。
 さて、本日私は中学の理科の教科書を持参しました。ページをめくってみると「探究」という言葉が目に付きます。そして様々な分野が目次に記載されています。この教科書の内容ができるまでには、人類が誕生して気の遠くなるような時間が必要でした。教科書に載っている偉大な研究者の研究に加えて、多くの名もなき人たちの生と死が積み重なり、人類の知見として蓄積され、整理されてきたもの。つまり人類の知的遺産のエッセンスが、この教科書に詰まっています。これは他の教科も一緒です。
 学校の役割とは何か?いろいろな役割が考えられますが、その一つは、過去から受け継いだ人類の知的遺産を継承する場であるということです。これまでの知のエッセンスを若い君たちが学び、それが社会をつなぐ。持続可能な社会を創る。その尊い営みが学校で行われているのです。
 しかしながら、ユーラシア大陸の中央では、戦火が子たちたちの命を、学びの機会を奪っています。社会をつくる大切な学びのつながりが、継承が、途絶えようとしています。人間の尊厳や理性・良心を前提に、学びは成立し、人を、社会をつないでいく。学びとは尊いもの。その尊い命と学びが断ち切られる。ここ広島でも同様にあった戦争の惨禍。
 今、皆さんは自分に与えられたこの学びの機会を、大切に受け止めてください。私たちにできることは、この場所での学びを深め、ささやかですが声を上げ前に進むこと。
 今年度も昨年に続き、「JOHOKU PRIDE」をメッセージとして発し続けます。
 「挑戦」「貢献」校訓「学んで厭かず、教えて倦まず」をしっかり胸に、誇りをもって前に進んでください。新しい年度を素晴らしいものにしていきましょう。

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