校長室だより

2021.04.09

高等学校第59回入学式校長式辞

式 辞

 春の訪れが例年以上に早く、温かい日差しと生命の発露に心ときめくこの春の良き日、高校一年生と保護者の皆様を迎え、広島城北高等学校第五十九回入学式を挙行できますこと、真に光栄であり、心からお礼とお祝いを申し上げます。

 高校一年生の皆さん、皆さんは幾多の試練を超え、自らの意思で、城北高校の一年生となりました。在校生、そして教職員一同、皆さんを歓迎いたします。本日、私たちとともに、城北高校での第一歩を踏み出しましょう。

 さて、教育の使命には不易なものと時代をふまえ変わりゆくものがあります。今教育の命題の一つは、人類や社会の持続可能性のために学びはどうあるべきか?という問いです。過去から積み上げられた人類の知的遺産を受け継ぎつつ、未来の世代へ、まだ見ぬ世界と人々に想像を巡らせながら、新しい知を、価値を生み出していく。まさに教育は今新しい使命を帯びているのです。こうした中、皆さんには心に明記してほしいことがあります。

 一点目 挑戦する勇気を持ちましょう。失敗を恐れず、より高い目標に挑戦しましょう。それはやがて高い志となって皆さんの行く末を照らすでしょう。

 二点目 貢献する勇気を持ちましょう。今のままの自分で、人の役に立つことがあれば、率先して行動しましょう。そしてここ城北で学び身に付けた力は、人のため・社会のために役立てましょう。

 三点目 本校の校訓は「学んで厭かず、教えて倦まず」です。皆さん一人一人が授かった力を発揮し、優劣のかなたで、学びに浸る。そんな姿をこの城北という場で実現してほしい。皆さんが本物の学びに向かうべく、私たちも学びます。行動を共にします。志を高く持ち、他者や社会に貢献することを自分の「プライドの在処」として、「厭かず」学び続けていきましょう。

 最後になりましたが、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。高校生となった我が子の姿を見て、感慨もひとしおでしょう。城北高校という選択が、ご子息の人生にとって正しい選択であったと言えるよう、私たち教職員は、教育の力を信じ、手塩にかけて支援してまいります。

 目の前に待つ城北高校での千日を超える時間。試練の時もあるでしょう。どうか家庭ではありのままのご子息を認め、支えてあげてください。今後も本校教育と本校教職員への変わらぬ信頼、ご理解、ご協力を賜りますようお願いし、式辞といたします。

令和三年四月七日

広島城北高等学校 校長 松井太

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