校長室だより

2018.04.06

平成30年度1学期始業式 校長あいさつ

 新しい年度がスタートしました。まさに教育改革改編の年に向かって、ターニングポイントとなる新年度の始まりです。城北も、担当部署を中心に教職員全員でこの変化に対応できる準備を進めています。
 本校は中・高一貫校であり、その強みを具体的な取組にして、みなさんの学習意欲や将来に渡っての生き方・在り方を真剣に考えることができる手立てを構築していきます。生徒,教職員が一丸となって,ぜひとも一つ上のステップに、理想像に向かって邁進していく年度にしていきたいと,心から願っています。
 さて,スイスの思想家にアンリ・アミエルという人がいますが、次のような言葉を残しています。

「Doing easily what others find difficult is talent; doing what impossible for talent is genius.」

「ほかの人が難しいと思うことを簡単にこなすのが才能である。才能では不可能なことを成し遂げるのが天才である。」

 優れた頭脳,才能のもち主であったアミエル自身,天才の成し遂げた偉業を前にして,大きな驚きと、自らの限界を感じた言葉なのかも知れません。
 私たちが,何かを成し遂げようとして,その9割かた事が終わりに近づいていながら,あと一歩というところで失敗することがあります。
 もちろん物事の仕上げというのは難しいものですが,あと一歩というところで失敗する人の多くは,そのあと一歩を甘く見ることによって失敗する,と言われています。物事を始めた頃の「意気込み・緊張」を最後まで持続していたら、失敗は免れたと思われるケースがいかに多いかと思います。
 みなさんは全員才能の持ち主です。でも、人間は「すぐに慣れる」という習性を持っています。「慣れ」には難しい仕事になれるといった良い「慣れ」と,油断したり横着なことをして思わぬミスをしでかす有害な「慣れ」とがあります。しかしながら、一生懸命に物事を進めても失敗することはあります。それはまた、次の成功に向かうための原動力となれば、失敗も貴重な経験ではあると思います。
 みなさんには、才能を努力と真摯な気持ちで磨き,あと一歩を甘く見ることなく,自分を戒めて今年度を力いっぱい充実したものにして欲しいと心から願っています。

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