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2024.09.30

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2024医進AL vol.8

 

丸山博文先生が教えてくださったこと        2024.9.27

 

 

今日は広島大学大学院医系科学研究科長の丸山博文先生をお迎えし、「医学科進学コースの皆さんに知っておいてもらいたいこと」というタイトルでご講演いただきました。

丸山先生のご専門は脳神経内科学。将来脳神経内科医になりたい医進コース生が、ぜひ丸山先生にお話を伺いたいと直接メールを送ったところ、快く引き受けてくださいました。

 

 

今回は広島大学医学部医学科の説明、脳神経内科のあゆみ、遺伝について、そして神経疾患を扱った文学の紹介から丸山先生が取り組まれている活動についてお話いただきました。

 

 

 

まずは広島大学医学部および大学院の歴史から、アドミッションポリシー、カリキュラム、キャリアプランなどについてご説明いただきました。医師として求められる人物像についてもお話いただきましたが、医進コースの指導の方向性とまったく同じで、みんな納得していました。

 

 

 

その後、脳神経内科のあゆみについてご説明いただきました。広島大学の脳神経内科は昨年開講50周年を迎えられたそうです。1月1日に施行された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」についても教えていただきました。

 

 

続いて「遺伝」のお話です。人は誰でも遺伝病の原因になる体質的な因子を持っていると知り、みんな驚いていました。色覚多様性を具体例として常染色体潜性遺伝についてご説明いただき、よく理解できたようでした。過去に人類は、遺伝について誤った考えから優生学や旧優生保護法など負の歴史となった政策を行ってきました。遺伝病について、決して偏見をもったり差別することのないようにという丸山先生の思いが伝わってきました。

 

 

 

 

 

 

 

最後に神経疾患を扱った本や映画の紹介がありましたが、広島スモン基金が発行した「ノーモア・スモン」を紹介されました。昭和30年頃から日本で発生した薬害ですが、当時はウイルス説が提唱され、隔離や差別などで職を失ったり絶望から自殺する人も出たそうです。キノホルムという成分が原因と分かり、認めようとしない製薬メーカーと何年も訴訟で争った結果、昭和54年に和解が成立したそうです。このことから薬事法が大幅に改正され、副作用被害の再発の防止につながったということです。

 

 

 

何でも鵜呑みにせず、何が正しいのかを検証することが大事だとよく理解できました。

 

 

 

丸山先生、お忙しい中本当にありがとうございました。

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