医進
2022.02.24
今週の医進 vol.36
面積が変わるミステリー 2022.2.15
今日の数学ALは、紙とはさみを使ってパズルをしました。一辺の長さが8㎝の正方形を切り分け、長方形の形に並べ替えてみます。すると、縦が5㎝、横が13㎝の長方形ができるではありませんか!面積が1㎠ 増えています。なぜ???
まずは、一辺の長さが8㎝の正方形を、図面にしたがって縦が3㎝、横が8㎝の直角三角形2つと、上底が3㎝、下底が5㎝、高さが5㎝の台形2つに切り分けます。
この4つの図形を組み合わせて長方形になるように並べてみます。
すると、確かに縦が5㎝、横が13㎝の長方形ができました。元の面積は64㎠でしたが、並べ替えると面積が65㎠と、1㎠増えています。なんでなんだ?
図形を並べ替えると面積が増えるだなんて、当然正しいわけないですよね。なにがおかしいのだろう・・・
正しくないことを、この1年で学習してきた数学の知識を使って説明できないか考えてみましょう。
図形を並べ替えたとき、直角三角形や台形の辺が組み合わさりますが、これらの辺は傾いています。傾き?1次関数のグラフで学習したぞ。
これらの図形を、座標平面上に並べて考えてみるとどうなるだろう・・・
考えたことを発表してもらいました。
どうやら、組み合わせた直角三角形の辺の傾きと台形の辺の傾きは、計算してみるとほんのわずか違うようです。発表してくれた内容をふまえ、先生が詳しく説明してくれました。
実際にはさみで切り分けると、線の太さなどで少しの誤差ができます。そのせいで長方形ができたように見えたのですが、実際は中にすきまがある長方形になっていたのです。
このように、勉強して身に着けた知識を実生活に活用することで、解決できる問題はたくさんあります。勉強する意味を少しは実感できたのではないでしょうか。みんな、だまされなくてよかったですね。