医進
2022.01.28
今週の医進 vol.33
見える 2022.1.25
先週の理科ALのテーマ「視力の矯正」では、凹レンズを用いて近視の矯正ができること、凹レンズでの光の進み方や像の見え方がどのようになるか、実験を通して考察しました。今回は、その続きとして「見える」というテーマで、物体や像が見えるとはどういうことかをみんなで考えました。
「見える」ってどういうことだろう。当たり前すぎて、今まで深く考えることはなかったかもしれません。
光線が目に入ってきます。すると、物体が見えます。
水中だと・・・
見える位置に物体がない!!これは光線の進み方のせいだと授業で習いました。まずは、光線の進み方について詳しく学びます。
凸レンズによる実像の作図は、学習したばかりなので知っていますが、凸レンズに入射する光線はたくさんあります。知らない進み方をした光線は、凸レンズによってどんな向きに屈折するのだろう?
「1点から光線が広がっているって考えたら、像も物体も同じ光の進み方をしていると考えてよいね。これが見えるってことですね」
実は、作図は「像ができる位置」を決める方法だったと分かりました。そのことをふまえれば、こんな進み方で凸レンズに入射した光線も、作図してから考えれば簡単にわかるぞ!!
明るさも「見える」ための大事な要素。面積あたりの光線の本数で明るさが決まることを教えてもらいました。感覚ではなく、数学的に明るさを表すことができるなんて!
ということは、「まぶしい」という感覚は、目に入ってくる光線の本数が多いということだな。「まぶしい」と感じるとき、人の目はどうなるだろう。
瞳孔が広がったり狭まったりするのは知っていますね。人の目は、まぶしさに応じて瞳孔を広げたり狭めたり自動的に調節しているのです。
「実際に自分の瞳孔の開閉を観察してみましょう」
うわっ!瞳孔の動きがよく見える!本当に明るさに応じて開いたり閉じたりするぞ。
このことをふまえて、レンズの半分を紙で隠したときの見え方を考えてみました。レンズを半分隠すのだから、スクリーンに映る像は…
光学台を使って実際に確認実験をしてみましょう。
準備ができたら、周りを暗くして、レンズの半分を紙で隠してみます。
予想通り!瞳孔の原理と同じで、明るさが弱まったぞ!
ただの暗記ではなく、今日学習したことを使って実験結果を説明できるようになりましたね。
ここで、今年の大学入学共通テストにチャレンジ。えっ?実験内容と全く同じ問題が出ている!しかも、今なら簡単に解けてしまうぞ!!
大学入試では、(もちろん同レベルではありませんが)中学校で学習した内容も扱われます。中学校の学習の延長に大学入試があることを意識し、5年後の大学入試にむけて日々の学習を大切にしてゆきましょう。