医進
2021.09.21
今週の医進 vol.18
中空糸膜 2021.9.16
今週の理科ALは、「物質を分ける」をテーマに学習しました。前回の再結晶に引き続き、今回は特殊なろ過の方法について学びました。
今回の実験は、東レ株式会社様よりご提供いただいた教材を用いて行いました。通常のろ過では分けることのできない食塩と墨汁を、ご提供いただいた特殊なろ過器具で分離してみます。
今回使ったろ過器具は、「中空糸膜」と呼ばれる、ろ紙よりもさらに小さいすき間があいた膜でできています。
ビーカー内の液体が、ろ過して得られたろ液です。確かに墨汁のにごりは除去できているようで、透明に変化しています。しかし、この液体の中に食塩が入っているかどうかは、ここまでの実験では分かりません。もしかすると、水だけがろ過された可能性もあります。そこで、どうすれば食塩が入っているかどうかを確認できるかをみんなで考えました。
「加熱してみよう」という意見が出たので、取り組んでみました。
最初から実験器具をセットして並べておくと、実験のあらすじを類推されてしまうので、医進コースの実験では、生徒の考えをもとにして実験器具を準備させるようにしています。(ユニークなアイデアを出されると、理科室には必要な器具がない場合もあって困るのですが・・・)
最後に、「中空糸膜」が社会の中でどのように使われているのかを紹介しました。水道局の浄水場や家庭用浄水器、医療機関の人工透析などの場面で使われており、世界の水不足問題の解決にも貢献しているそうです。
教材をご提供いただきました東レ株式会社様にお礼申し上げます。