2014.04.08
中学校第54回・高等学校第52回入学式 校長式辞
暖かな春の気配の中で、野山の草木も芽吹き、季節の変わり目を感じさせる今日の佳き日に、ご来賓、保護者の皆様のご臨席を賜り、広島城北中学校第54回、高等学校第52回の入学式を挙行できますことは、私たちにとって大きな喜びとするところでございます。本校の教職員を代表いたしまして厚くお礼申し上げます。
只今、入学を許可した中学校227名、高等学校236名の新入生諸君、入学おめでとう。本校教職員はもとより、これから君たちの先輩となる在校生一同も諸君の入学を歓迎します。
保護者の皆様、本日はお子さんのご入学、誠におめでとうございます。本校の教育方針をご信頼いただき、お子さんをお任せいただきましたことに、心から感謝申し上げます。
今日まで深いご慈愛を持って育ててこられた保護者の方への思いを馳せる時、お子さんの3年先、6年先の人間的・学問的な成長に関わっての私ども教職員の責務は極めて重大であり、その責任と使命を十分に自覚し、改めて真摯な教育実践に取り組んでまいることをお約束いたします。
ご案内のとおり、本校は「学んで厭かず、教えて倦まず」を校訓として掲げ、昭和36年(西暦1961年)、この戸坂の地に設立され、現在まで53年の歴史を刻む中で、約15000名の卒業生を送りだしています。その先輩たちが築かれた輝かしい歴史と伝統の重みを大切にする一方で、「不易と流行」の観点から、改善すべきところは勇気をもって見直しを図り、城北らしさや他校との違いを内外に知らしめす営みを通して、「将来国際社会に貢献し得る人材」を育成するため、「英才教育(進路実現)」と「人間教育(心の教育)」という知徳体のバランスのとれた2つの教育を柱としつつ、中高一貫教育の特性を生かした教育実践に日々精励して織ります。
一方で、価値観が多様化し、ネット社会におけるマイナス面が大きくクローズアップされるこの時勢での子育ての容易ならざることは、家庭にとっても学校にとっても新たな課題のひとつとして認識しております。そのような状況の中で、生徒の健全な成長を望むならば、家庭と学校がそれぞれの役割を果たしつつ、相互に補完し合う透明性豊かな連携が不可欠であると考えます。このことについて、保護者の方々のご理解・ご協力を切にお願い申し上げます。
最後に、生徒諸君にお願いがあります。「いじめ」についてです。相手の人格を傷つけ、人権を侵害し、人命をも脅かす恐れのある「いじめ」は、諸君の命と安全を守ることを最優先しなければならない学校としては絶対許されない行為であるとの考えで、本校では「いじめ」については厳しく指導します。このことを十分に心に留めておいてください。
賢明なる新入生諸君に大きな期待を込めて式辞とします。