校長室だより

2023.12.26

令和5年度 2学期 終業式 校長あいさつ

毎年、年末を迎えると、今年はどんな1年だったのかと振り返ることが多くなります。
みなさんにとって、この2学期はどんな116日間だったでしょうか?
自分にとって誇ることのできる日は、どれくらいありましたか?
この2学期、みなさんを誇りに思う連絡をいくつもいただきました。

通学の途中でみなさんが出会った人たちからです。
「気持ちのいい挨拶をしてくれた」とか「助けてもらった」という感謝のことばでした。このほかにも、大きな荷物を持って困っている方を手伝ったり、体調が悪くなって倒れた方を助けたり、電車やバスの中で席を譲ったり、戸坂町内の掃除を手伝ったり…
こんな生徒を、私は誇りに思います。

さて、今週になってやっと冬の寒さが実感できるようになってきましたが、今年、わたしたちは観測史上最も暑い夏を経験しました。
12月になっても20度を超える日があるなんて想像したこともありませんでした。

「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代に入った」と、国連のグテーレス事務総長は発言し、科学者たちは人類の存続に関わる脅威が迫っていると警告しています。干ばつ、水不足、洪水、猛暑…
いま世界中で起きている“気候変動”。

どこか遠いところで起こっていることのように聞こえますが、私たちの毎日の生活がきっかけとなって負の連鎖を起こしていることもたくさんあります。自分には全く関係ないことだと言える人はいないんです。
私たちが今まで経験してきた生活スタイルを変えていかなければ、異常気象はもっと加速して行くと考えられています。
でも、そんなこと本当にできるんだろうかって、心配にもなります。

現在の延長線上にはない未来を実現するためには、今まで経験してきたことを基準にして考えるのではなく、大胆に、劇的に行動を変えていく必要があります。
そうすることで、理想の未来像、野心的な目標を引き寄せてくることができる、そんな考え方をバックキャスティングと言います。

1000億円を超える大型契約でドジャースに移籍する大谷翔平選手、バックキャスティングによって、野心的な目標を引き寄せてきました。
大谷選手のように現在の延長線上には見えない未来を実現するためには、まず、理想の未来像をしっかり描くことです。次に、そこにたどり着くために何が必要かを考えます。

「いま、自分がいるところからは見えない未来を実現する」そう考えるだけでもワクワクしてきませんか?これまでの自分がどうだったかではなく、将来の自分はこうなるぞという、明るい未来につなげていきましょう。

共通テストまで、あと22日となった高校3年生。
今日これをやったら1点上がると、いうことをひとつひとつ、最後まで積み上げていきましょう。

野球でバッターは、打ったら走ります。でも、1塁ベースまでじゃないですよね。全力でベースを駆け抜けます。ゴールはそこではないということです。もっともっと先の方にあるゴールを目指して、走り抜けていきましょう。
城北スピリットを持って。

明日から1月8日まで18日間が冬休みです。3学期の始業式1月9日には、新しい年の〝野心的な〟目標をもって集まりましょう。

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