校長室だより

2016.06.02

校長室だより 6月号

       〜 未来を切り開くために 〜

 

6月に入りいよいよ初夏の装いが色濃くなってきました。先日全国の高等学校の校長先生が約3,000人集まる研究会に参加しました。初日の講演会の講演者は株式会社植松電機の専務取締役である、植松努さんでした。植松電機さんは「NASAより宇宙に近い町工場」という著書で有名になりましたが、本校が2年前から国内修学旅行の北海道コースの中で立ち寄る研修施設です。私は、修学旅行の引率には参加したことがないのですが、生徒たちの感想や引率された先生方の話から、とても有意義な時間が過ごせ、未来に向けての「夢」を考えるきっかけとなる場という印象を持っていました。宇宙ロケットの開発でNASAをはじめ多くの研究者が注目している19人で経営しているいわゆる町工場です。

講演会当日のテーマは「思うは招く」?夢があればなんでもできる?というものでした。ご自分の言葉で90分間自分の夢と子供たちの未来への期待を熱く語っていただきました。講演が終わると拍手が鳴り止まず、感動的なお話を聞くことができました。植松さんは著書の最後のページに次のようなことを書いています。

「未来というものは、現在できることの先には絶対にありません。未来とは、未知なる進化の先にあるものです。子供たちにあきらめ方さえ教えなければ、彼らは勝手に未来を切り開きます。どんなことでも、できる理由を考えればできるんです。できない理由を思いついたときは、それをひっくり返してください。それはできる理由になるんです。」

この本は現在は韓国語や中国語に翻訳されてアジアでも広く読まれています。本校の生徒たちにもたくさんの「夢」を持ってもらい、全てがかなわなくても一つでもそれに向かって頑張っている自分に気がつく場面をたくさん準備していきたいと思いました。

学校では今月末に行われる中学校運動会、高等学校体育祭に向けて生徒会を中心に準備が進んでいます。高校3年生は最初で最後の体育祭です。当日は、爽やかな汗をかいて、「夢」に向かって歩を進める弾みの一つになるよう、心から応援したいと思います。

 

平成28年6月  校長 岩本 光彦

 

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