2015.01.07
平成26年度3学期始業式 校長あいさつ
明けましておめでとうございます。こうして元気に再会出来たことに、感謝したいと思います。そして、17日・18日のセンター試験に挑戦する高校3年生の諸君に、熱いエールを送ります。健康に十分留意し、心身ともに最高の状態で試験に臨んでください。健闘を祈ります。
今朝は、この冬休み中に非常に感動した話をさせてください。若干私的な思いも入りますが、少しでも、君たちとその感動が共有できればと思います。
12月28日の新聞にこんな見出しが踊っていました。
「黒田、悩み抜いて男気の決断」「黒田8年ぶり広島復帰、背番号15」「メジャー21億円より4億円でもカープ愛」
この記事はカープファンにとっては嬉しい知らせであると同時に、世界中の野球ファンにある種の驚きと感銘を与えるニュースだったと思います。
その記事の中に、メジャーに移籍する時の彼のコメントがありました。
「今の私があるのはカープのおかげです。いずれは日本に帰り、恩返ししたい気持ちがあります。日本に帰るのならカープしかありません。しかも、第一線でプレーできる時に帰りたいのです。」
プロ野球入団以来、黒田選手は、お金や自分のためにプレーしているのではなく、所属するチームやチームを応援してくれる人のために、感謝の気持ちを込めて全力投球しているそうです。この記事を読んで、彼のグローブに刺繍されている「感謝」の2文字に納得しました。
さらに、復帰にあたってのコメントがあります。
「野球人生最後の決断として、プロ野球人生をスタートさせたカープでプレーすることに決めました。」
実際、黒田選手はメジャーで5年連続2桁勝利を挙げている現役バリバリのピッチャーです。そのような大選手が、いろいろなしがらみを乗り越えて、おそらくメジャーのどのチームと比べても低額であったろうカープのオファーを受け、復帰を決断したのです。自分を育ててくれたカープへの感謝の気持を「ありがとうございました」という言葉に代えて、具体的な行動で示した。それは凄いことだと思います。他の人には出来ないことを平然とやってのける。そこが黒田選手の偉大さであり、人の心を打つ所以ではないでしょうか。
カープ優勝の夢を膨らませてくれた黒田選手に感謝です。