医進
2021.10.05
今週の医進 vol.20
ペーパークロマトグラフィー 2021.9.30
万年筆の黒インク。もちろん黒色に見えますが、どのようにして作られているのでしょう。今回は、黒インクを分析してみることにしました。
ろ紙に黒インクで●印を書き、割りばしに挟みます。それをビーカーにセットして、●印につかないよう、水を入れてみます。
水がろ紙に染みこんで上がっていきます(毛細管現象)。すると、水と一緒にインクも上がっていくではありませんか!
あれ?黒色じゃなくなってきたぞ。
いろんな色が現れてきました。どういうことだ?
起こった現象をノートに整理してみました。
みんながノートに整理した内容をまとめてみます。
実は、今回使った黒インクは、赤・青・黄の色素を混ぜて作られています。今回の実験では黒インクがこれらの3色に分離されました。では、なぜ分離できたのでしょうか?みんなで考えてみましょう。
いろんな意見が出ましたが、なかなか難しいですね。先生が、次の2つの要因でそれぞれの色素が上がってゆくスピードが異なる、と説明してくれました。
①色素によって水への溶けやすさが違うので、水によく溶ける色素は水と一緒に速く上がる
②色素によってろ紙へのくっつきやすさが違うので、ろ紙にくっつきやすい色素は上がる速さが遅い
今回はのような、ろ紙を使って混合物を分離する方法をペーパークロマトグラフィーといいます。ペーパークロマトグラフィーは簡単な装置でも行えるので、家でもいろんな色を分離してみて、どんな色でできているのか調べてみましょう。