校長室だより

2022.04.08

中学校 62回 入学式 校長式辞

 春がこの地を訪れ、まさに爛漫と輝く本日。希望を胸に、今日を迎えた入学生百七十八名。保護者の皆様のご臨席の下、広島城北中学第六十二回入学式を挙行できますこと、真に光栄であり、心からお祝いを申し上げます。
 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんは中学入試を突破し、自らの意思で城北中学の一年生となりました。在校生、そして教職員一同、皆さんを歓迎いたします。本日、私たちとともに胸を張って、城北での第一歩を踏み出しましょう。
 人生は選択の連続であり、出会いの連続です。城北との出会い、友・先輩・先生との出会いが、みなさんの人生を豊かに彩る出会いとなる。城北という選択がそんな出会いとなるよう、私たち教職員は、皆さんを支援してまいります。皆さんの前には無限の機会が開かれています。皆さんが素直に、自分の置かれた環境を、級友たちを、受け入れ、その中で学んでいる自分に誇りを持つ。そんな心構えで努力をすれば、やがて身につく大きな力が、皆さんの未来を明るく照らすことでしょう。
 今、ユーラシア大陸の中央では、戦火が子たちたちの命を、学びの機会を奪っています。社会をつくる大切な学びのつながりが・継承が、途絶えようとしています。人間の尊厳や理性・良心を前提に、学びは成立し、人を社会をつないでいく。学びとは尊いもの。であるとすれば皆さんに与えられたこの学びの機会を、大切に受け止めてください。私たちにできることは、今・この場所での学びを深め、ささやかですが声を上げ前に進むこと。
 皆さん、プライドを持っていますか。誇りを持っていますか?皆さんにとってプライドとは何でしょうか?プライドは、誇りは、これから皆さんがここ城北で身に付けていくべきもの。そしてそれは心構えと行動に裏打ちされたものです。次の二点を心がけてください。
一 挑戦する勇気を持ちましょう。失敗を恐れず、より高い目標に挑戦し、日々努力しましょう。目標はやがて高い志となって、皆さんの人格の一部になります。皆さんの人生を照らす力となるでしょう。
二 貢献する勇気を持ちましょう。ありのままの自分で、人の役に立つことがあれば、率先して行動しましょう。そしてここ城北で学び身に付けた力は、人のため・社会のために役立てましょう。
 このような高い志と、貢献のための行動力こそが皆さんのプライドを支えてくれます。「城北プライド」。自分に恥じない生き方。自分を信じる生き方。城北生として自分の芯を育ててください。
 本校の校訓は「学んで厭かず、教えて倦まず」です。皆さん一人一人が授かったものを発揮し、優劣を超えて、学びに浸る。そんな姿をこの城北という学び舎で実現しましょう。皆さんが本物の学びを身に付け、本物のプライドを育てるべく、私たちも行動を共にします。
 最後になりましたが、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。少し大きめの新しい制服を着た我が子の姿を見て、感慨もひとしおでしょう。お預かりしたお子様を、教職員一丸となって、手塩にかけて育てます。お子様にとって試練の時もあるでしょう。どうかご家庭ではありのままのご子息を認め、支えてあげてください。今後も本校教育と本校教職員への変わらぬ信頼、ご理解、ご協力を賜りますようお願いし、式辞といたします。

           令和四年 四月七日 広島城北中学校  校長   松井 太

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